子供の頃の夏休み〜新潟県東頸城郡大島村
小学生の頃、夏休みといえば新潟の山の中にある母の実家に遊びに行っていた。夏休み初日に宿題一式を鞄に詰め込み、兄と二人で上野駅で特急(当時は新幹線は無し)に乗り込む。到着する直江津駅に親戚が迎えに来てくれるという作戦だ。そして夏休みが終わる前日に、真っ黒に日焼けして東京に帰って来るのだ。
今は上越市大島区になっているが、当時は東頸城郡大島村。まだほくほく線が開通していなくて、最寄り駅の直江津から車で一時間かかった。行き始めた小学校低学年の頃は、まだ村内は車道も砂利道、橋は木造だった。東京から小さな子供が二人でやって来るとあって、近所の子供たちが興味津々で集まって来た。子供同士、あっという間に友達になり、朝早くから暗くなるまで、地元の子供たちに混じって走り回ったものである。
そんな訳で、東京生まれの東京育ちである私だが、実はけっこう自然児だったりする。川では釣りはもちろん、潜って魚をモリで突いたり、早起きしてカブトムシやクワガタを取りに行ったり。家の前にトマト畑があって、真っ赤に熟したトマトをもいで井戸水で洗ってそのままかぶりつくと、美味いんだ、これが。釣りの餌に蜂の子を使おうと蜂の巣を取りに行って、逆襲にあって刺されたりもしたなぁ。
当時面倒を見てくれた祖父も祖母ももういないけれど、やはりあそこは自分の第二の故郷。夏がやって来ると、大島村の太陽や風に、「遊びに来いよ」と呼ばれているような気がするのだ。
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