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2012/09/13

ブラジル音楽の種類(ボサノバ、サンバ、ショーロ、MPB、フォホー)

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週末に行われる『中央線ブラジル化計画』。

色んなバンドが演奏しますが、何を聴いて良いか分からない、という方のために、大ざっぱにブラジル音楽の種類について書いてみました。

今さら遅いっていう話もあるが(笑)


私なんかよりブラジル音楽にずっと詳しい諸先輩方がいらっしゃるのに、こんな記事を書いてお恥ずかしい限りですが、まあ私見ってことで。

間違いなどありましたらご指摘ください。


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Bossa Nova(ボサノバ、ボサノヴァ)

1950年代中〜後期にリオデジャネイロで誕生した、当時としては新しい感覚を持ったサンバの一種。


それまでのサンバやサンバカンソンの感情を表に出す表現に対し、歌もギターもアクセントや抑揚を抑え、シンプルかつ淡々と表現するのが特徴。


ハーモニーも現代音楽的(フランス近代音楽に大きな影響を受けている)であり、その洗練された表現と独特のサウダーヂ(日本語で言う哀愁に近いがイコールではないブラジル独特のテイスト)は日本でも人気が高い。


1960年代になるとアメリカのジャズミュージシャンの間で頻繁に取り上げられるようになり、映画「黒いオルフェ」のヒットと相まって世界中に広まった。


現在の日本ではカフェやレストランのBGMとして、またテレビ番組やCMでも頻繁に聴かれるなど高い人気を誇っているが、本国ブラジルで流行した期間は短く、最近の若者はほとんど知らないらしい。



本来のボサノバはサンバの一種であるが、日本にはアメリカ経由のジャズ化されたボサノバも入ってきており、またボサノバの雰囲気だけを真似た"ボサノバ風"の企画CDなども制作されており、それらが混同されて紹介されることも多く、一部で誤解が生じているという現実もある。

代表的なアーティストは

ジョアン・ジルベルト

アントニオ・カルロス・ジョビン

ヴィニシウス・モラエス

カルロス・リラ

ジョアン・ドナート

ホベルト・メネスカル

小野リサ

など。


代表曲は「イパネマの娘」。


Samba(サンバ)

19世紀末にバイーアで誕生し、その後リオデジャネイロで発展したと言われるダンス音楽。


ブラジルというとサッカー、そしてサンバを思い浮かべる人も多いと思うが、日本では誤解している人が多いのもサンバ。


日本人はサンバというと大人数の打楽器隊に羽を付けた派手な衣装のグラマラスな女性が激しく踊る、あれこそがサンバだと思っている人も多いが、あれはサンバ・エンヘードというカーニバル用のサンバであって、言ってみればお祭り用のサンバである。


もちろんサンバ・エンヘードも本物のサンバには違いないが、サンバにはもっとゆったりした曲やサンバカンソンと呼ばれるバラードもある。


ロックだってパンクやヘビメタみたいな激しい曲からイマジンやイエスタディみたいなバラードもあるわけで、サンバだってそれと同じく、色んなタイプの曲がある。

前述のように、ボサノバだってサンバの仲間なのだ。


スルドという大太鼓が鳴らす2拍子の上でタンボリンという高音の打楽器が細かいリズムを打ち鳴らす。

ギターやカヴァキーニョ(ウクレレに鉄弦を張ったような小型の弦楽器)がコードを刻み、その間を7弦ギターが縫うように走る。

もちろん主役は人の声=歌である。


こう書くだけで、ワクワクしてくるね。


ベッチ・カルヴァーリョ、クララ・ヌネス、アルシオーネはサンバ黄金期を支えたディーヴァたち。


フンド・ヂ・キンタウは小編成でのパゴーヂというスタイルでサンバの楽しさを伝えてくれる。


胸に染み入るような渋いサンバがお好みならカルトーラ、ネルソン・カヴァキーニョをどうぞ。


今も歌い継がれる名曲の数々を生み出したノエル・ホーザはブラジルの音楽史を代表する作曲家の一人。


んなことどれだけ書いたってサンバの魅力は文字では伝えられない。

とにかく聴いて、そのリズムに身をゆだねてみてくれ!



Choro(ショーロ)

1850〜1870年ごろにリオデジャネイロで成立したと言われる器楽音楽(歌無しのインストゥルメンタル)。


ヨーロッパ上流階級のダンス音楽であったワルツ、ポルカといった音楽と、アフリカから奴隷として連れてこられた黒人たちのリズムが融合して誕生した。


クラシックに由来する洗練された優雅さ、アフリカに由来する躍動的なリズムを併せ持っており、独特の哀愁ただようメロディも魅力である。


「ブラジルのジャズ」などと言う人もいるが、実はこちらの方が先に誕生しており、演奏に対する考え方や方法論もジャズとは全く違う。


日本で最も有名なショーロの曲「Tico Tico No Fuba」は今から約100年も前に作曲された。

その頃活躍したエルネスト・ナザレーの「オデオン」、「ブレジェイロ」も今でも頻繁に演奏される。


ショーロのスタンダードとも言える名曲の数々を残したのはピシンギーニャとジャコー・ド・バンドリン。

ピシンギーニャは"ブラジル音楽の父"と呼ばれ敬愛されており、ジャコー・ド・バンドリンはその名の通り、歴代最高のバンドリン奏者として伝説的存在となっている。


現在ブラジルではショーロ学校で多くの学生が学んでおり、150年もの伝統を持つ音楽であるが、まだまだ新しい才能が生まれる可能性を秘めていると言える。



MPB(エミペーベー)

ムジカ・ポプラール・ド・ブラジレイラ=ブラジリアン・ポピュラー・ミュージックの略。

ボサノバの流行後にそれと入れ替わるように登場した、ブラジルのポピュラー音楽。


ロックなど欧米の影響を受けつつ、ブラジル音楽の要素も残しており、様々なスタイルの名曲を生み出した。


アルバムごとに作風を変えながら常にクオリティの高い作品を作り続けるカエターノ・ヴェローゾ。

サンバやマルシャなどブラジル伝統音楽に根ざしながらも新たな名曲を生みだし敬愛を集めるシコ・ブアルキ。

ブラジル歴代最高の女性歌手とも言われるエリス・レジーナ。

ジャズ/フュージョンの世界でも活躍するイヴァン・リンス。

その他、ガル・コスタ、ジョイス、ジルベルト・ジル、ジョルジュ・ベンジョール、ジャヴァン、ミルトン・ナシメントなどそれぞれが個性溢れる名曲・名演を残している。


CDショップなどではワールドミュージックに分類されるが、普通にポピュラー音楽として違和感無く受け入れられるサウンドだ。



Forro(フォホー)

ブラジル北東部(ノルデスチ)で誕生した大衆ダンス音楽。

ザブンバと呼ばれる両面太鼓とトライアングル、アコーディオン、ギターなどに乗って歌われる、浮き立つような楽しいリズムが特徴の音楽である。


ルイス・ゴンザーガらの活躍でブラジル全土で聴かれるようになったが、良い意味での田舎テイストを残した素朴で独特の味わいあるサウンドも人気の理由だ。


ノルデスチにはフォホーの他にバイアォン、ショッチなど多くのリズムが存在し、多彩な大衆音楽世界を作り上げている。



その他にもMarcha(マルシャ=ブラジル風マーチ)、Frevo(フレーヴォ)、Sertanejo(セルタネージョ=ブラジルのカントリー音楽)、Axe(アシェ)など様々な音楽がありますが、その辺は詳しくないので誰か、書いてくださ(笑)


このように世界的にも有数の豊かな音楽世界を作り上げているブラジル。

その魅力はどんなに言葉を尽くしても文字では伝えられません。

ぜひライブ会場に足を運んで、実際に体感してみてください。

そして、そこから抜けられなくなってください(笑)



カテゴリー「ギター伴奏の例 ブラジル音楽」ではボサノバ、サンバなどを中心に様々なブラジル音楽の伴奏を動画で紹介しています。そちらも参考にご覧下さい。
http://psansmusic.cocolog-nifty.com/blog/cat24056842/index.html



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作品紹介
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試聴動画
http://homepage2.nifty.com/pm_z7119/colo_official_site/Movie.html

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